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ソーシャルワーカーとしての学びにおける リフレクション

―「今いるところ」から離れるために―

浅野 貴博

和文抄録

本論文では,専門職としての力量を高める上で不可欠なリフレクションに関して,学びとは切り離せないものと捉えた上で,ソーシャルワーカーが,実際の支援の文脈の中でどのようにリフレクションを行い,自身の理解の変容を伴う学びの経験をしているかについて考察するために,質的研究を実施した.

分析の結果,ソーシャルワーカーはリフレクションについて,日々の支援の忙しさから一歩離れ,自身の支援活動を見つめ直すことと捉えていた.ソーシャルワーカーは自身が置かれた支援の文脈の中で,各々のニーズに応じた様々な手段を用い,自身が「今いるところ」から離れることで,自身とは異なる新たな視点を得るという学びの経験をしていた.そうした学びが起きるためには,ソーシャルワーカーが自身のことをオープンに語れるサポーティブな他者との関係性に加えて,支援の前提の見方が様々な形で揺
さぶられる必要があることが明らかになった.

ソーシャルワーク学会誌33:13-25、2016  本文(PDF:335kB)
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